日下周一年譜     revised 2006.2.16.  

西暦 年号 できごと   
1908 明治41年 10月27日、長姉明子(はるこ)誕生   
1913 大正2年 1月2日、次姉豊子誕生   
1915 大正4年 10月17日、日下清方,つや(旧姓松井)の長男として大阪市旭区新喜多町にて出生   
1920 大正9年 4月、清方、英領カナダ・ブリティッシュ・コロンビア州テベストン(Teveston, B. C., Canada)の漁者団体慈善病院院長として単身赴任。

8月、周一ら家族がカナダへ渡航

1929 昭和4年 バンクーバー(晩香波,Vancouver)市ストラフコフ小学校(Strascona public school) を経て
1931 昭和6年 バンクーバー・テクニカル・ハイスクール Vancouver Technical High School を卒業。バンクーバー市ブリタニア・ハイスクールBritannia High Schoolへ入学
1932 昭和7年 父清方帰国

1931年、長姉明子、岩田欣一と結婚

1933 昭和8年 ブリタニア・ハイスクールBritannia High School卒業。バンクーバー市ブリティッシュ・コロンビア大学University of British Columbiaへ入学。技術および三科学ロイヤル・インスティテューション奨学金授与(翌年まで)   
1934 昭和9年 応用科学ロイヤル・インスティテューション奨学金授与(翌年まで)   
1935 昭和10年 技術及び科学大学奨学金授与(翌年まで)。物理学クラブ委員及び会計委員(翌年まで)   
1936 昭和11年 物理学クラブ会長。大学卒業奨学金授与(翌年まで)   
1937 昭和12年 ブリティッシュ・コロンビア大学卒業。総督賞金牌授与。米国マサチューセッツ工科大学MITへ入学し、パラルタ教授の指導を受ける
1938 昭和13年 MITで理学修士号Master of Science 取得。カリフォルニア大学州バークレー校 University of California, Barkley の博士課程へ進学。J. R. Oppenheimer の門下生となり、クリスティF. R. Christyと共同研究。 最初の研究論文 On Periodic Orbits in the Equatorial Plane of a Magnetic Dipole (Graef, C., & Kusaka, S., J. Math & Phys. 17, 43)を発表 
1939 昭和14年 夏,訪米した湯川とカリフォルニア大学で会う。湯川はソルベー会議の帰途。8月、カリフォルニア大学の助手となる。 論文 Galactic Rotation and Intensity of Cosmic Radiation at the Geomagnetic Equator (Vallarta, M. S., Graef, C., Kusaka, S., Phys. Rev. 55, 1)
論文 Electric Quadrupole Moment of the Deuteron (Christy, R. F., Kusaka, S., Phys. Rev. 55, 665 (Letters))

1940 昭和15年 一時帰国。京都へ湯川を訪ねる。大阪大学の菊池正士は阪大へと要請、仁科は理研へ採用を働きかける
1941 昭和16年 論文 The Interaction of γ-Rays with Mesotrons (Christy, R. F., Kusaka, S., Phys. Rev. 59, 405) 論文 Burst Production by Mesotrons (Christy, R. F., Kusaka, S., Phys. Rev. 59, 414)
論文 β-Decay with Neutrino of Spin 3/2 (Kusaka, S., Phys. Rev. 60, 61)
1942 昭和17年 カリフォルニア大学から博士号Ph.D.を受ける。 プリンストン高等研究所 Institute of Advanced Study, Princeton University へ移り、アインシュタイン Albert Einsteinの指導を受け、パウリ T Pauli と核力理論を研究   
1943 昭和18年 マサチューセッツ州スミス大学Smith Collegeの物理の講師インストラクタに就任(1945年まで)

論文 On the Theory of a Mixed Pseudoscalar and a Vector Meson Field (Pauli, W., Kusaka S., Phys. Rev. 63, 400)

論文 The Effect of Radiation Damping on Burst Production (Kusaka, S., Phys. Rev. 64, 256)
1944 昭和19年 米国メリ−ランド州陸軍科学研究所 Research Laboratory of the Aberdeen Proving Ground in Maryland にて軍務に従事(1946年まで)
1945 昭和20年 論文 The Energy Spectrum of the Primary Cosmic Radiation (Kusaka, S., Phys. Rev. 67, 50)   
1946 昭和21年 ニューヨーク市ジョンサイモングーゲンハイム奨学金 John Simon Guggenheim Memorial Foundation を受賞。ニュージャージー州プリンストン大学から招かれるも除隊できず実現せず。 それでも7月1日,プリンストン大学の講師 Instructor に就任   
1947 昭和22年 3月、プリンストン大学で Wigner のもとで助教授に。
8月31日(日)、同僚とニュージャージー州ビーチヘブンBeach Havenへ海水浴へ行き、遊泳中溺死。31才。
9月10日、プリンス トン大学教会堂 University Chapel にて大学葬。プリンストン墓地 Princeton Cemetery に埋葬。
9月15日、カナダ・トロント市にて清水小三郎牧師司会にて追悼会。
10月10日、墓碑建立。墓碑銘は、SHUICHI KUSAKA   1915-1947   Faculty of Physics  PRINCETON UNIVERSITY.
1948 昭和23年 2月7日、大阪市住吉区願生寺にて追悼法要。5月、プリンストン大学にて日下奨学金 scholarship 設立   
1949 昭和24年 Cosmic Ray Physics 出版   
1950 昭和25年 小林稔氏、日下が記録・編集したオッペンハイマーの講義録「電気力学」を学術図書出版社より翻訳出版   
1960 昭和35年 来日したJ. R. Oppenheimer 夫妻,日下夫妻を訪ねる

 

オッペンハイマー来訪の日