新著「テトラビブロス」(2022、説話社)のお知らせ


F. E. ロビンズ編訳、加藤賢一翻訳
説話社(東京)、定価 5500 円(税込み)
2022 年 6 月、説話社より発売


アルマゲストと並ぶクラウディウス・プトレマイオス(紀元 100 年頃〜178 年頃)の代表的な著作物の一つである占星術書テトラビブロスの邦訳。ミシガン大学のギリシャ語教授ロビンズ(F. E. Robbins)が 1940 年に発行したギリシャ語+英訳版から訳出。
 天文学の数理面をアルマゲストが、応用面をテトラビブロスを担い、これで天文学が完結するとした。テトラビブロスとは「四つの書」という意味で、
  1巻は基本概念、
  2巻は地理的な条件や、日月のめぐり、天候などのように全ての人々に関係する事象、
  3巻は個々人に対する出生時占星術で親や兄弟姉妹、体形などの個々人の遺伝的特性や肉体的な事項について、
  4巻では物質的、精神的豊かさや結婚や死など人生上のできごと、
を扱う。
 古代ギリシャ・ローマ文化圏における宇宙観を窺うにも大いに参考になる。


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